新社会人のためのラーメン二郎で鍛えるコミュニケーション力
いつにもまして適当なことを書きます。
ラーメン二郎。みなさんご存知ですか?
ラーメン界の異端児として、「ラーメン」ではなく「二郎」という一大ジャンルを築いた黄色い看板が目印のラーメンチェーンです。
太すぎる麺、多すぎるボリューム、甘辛いスープに複雑怪奇な注文ルール。
その独自性ゆえに、嫌いな人は二度と食べないが、好きな人は自ら「ジロリアン」を名乗り、週に一度は食べないと気が済まないという魔性の食べ物です。
本店は慶応大学の目の前にある三田。
それゆえに特に慶応大学の学生においては知らない人はなく、事実、慶応出身である私も学生時代はよくゼミの授業をさぼってはキャンパスの目の前にある三田本店に行列をなしておりました。
そんなラーメン二郎には脂とニンニクだけでなく、コミュニケーション力を鍛えるエッセンスが山盛りということに気づいてしまったので、新社会人諸君のために勝手にまとめておきます。
店の前の行列はOJT
まず、ラーメン二郎初心者が最初に直面することになるのは、店の前にほぼ必ずできている行列です。
行列の並ぶ場所、店内に入るタイミングなどは店ごとに異なるため、行列に並んだからと言って油断することはできません。
目の前の人の動きを注意深く観察し、次に自分が何をすべきかを察知する必要があります。
いわばOJTです。
先輩の行動をつぶさに観察し、周りに迷惑をかけないように多くのことを吸収しましょう。
特に気を付けたいのが、食券を買うタイミングです。
食券を買うのが早すぎると、前に並んでいる人をせかすことになりますし、遅すぎるとお店の人から「早くしやがれ」的な視線を浴びることになります。
初心者のうちは5分前行動、ではないですが前の人が買った直後に購入しておき、いつでも店員に手渡せるように、手の中に握りしめておくとよいでしょう。
ボリュームは余裕をもって申告
ちょっと前後しますが、食券を買うときも注意が必要です。
二郎はその恐ろしいほどのボリュームで知られています。
多少、大食いに自信があると言っても、最初から大ダブルなどを頼むものではありません。
まずは、小ブタ、もしくは小ラーメンあたりから入るのが初心者としての所作です。
会社においても同じ。就活の時は自分をすごい人間に見せるためにハッタリをかましてきたかもしれませんが、そんなものは誰も信じていませんので忘れてけっこうです。
むしろ、必要以上に自分はできるアピールをしてしまうと、実力以上の仕事を回され、結果周りに迷惑をかけてしまうことになりかねませんので、入社当初は控えめに振られた仕事を淡々とこなすようにしましょう。
間違っても、いきがってビールなど注文してはいけません。
初心者が二郎に合わせる飲み物は水、もしくは黒烏龍茶で十分です。
発言はしかるべきタイミングではっきりと
さあ、席に着いたらいよいよトッピング注文の時間です。
初心者が一番緊張する瞬間ですね。
焦って席に着いた瞬間に注文しても、店員に「後で聞きますから」と制されてしまうのでご注意を。初心者が陥りがちなミスです。
ほとんどの店では、麺が茹で上がる直前に店員の方から聞いてくれますので、スマホをいじるのに夢中になりすぎずに待ちましょう。
会議での発言も同じです。
でしゃばって聞かれてもいないのに、明後日なコメントをしてしまうと場の空気を乱してしまう可能性大です。
最初は周りの人の発言に耳を傾け、わからない言葉はメモをとり、意見を求められたらはっきりとした声で意見表明しましょう。
ニンニクを求める店員には呪文で答えろ
さて、問題のトッピング注文ですが、その聞かれ方は高レベルのコミュニケーションの最たるものです。
古参のお店の場合は店員が「ニンニク入れますか?」と突如聞いてきます。
※親切なお店は「トッピングどうしますか?」という場合もあります。
ここで、言葉を額面通りに受け止めて「はい」「いや、けっこうです」などと答えてしまうと(それでもいいんですが)、ラーメン二郎の醍醐味であるトッピングの呪文詠唱の機会を失ってしまうことになります。
相手は、「ニンニク入れますか?」と聞いてきていますが、ここは相手の真意を読み取り、トッピング全般に関する返答をする必要があります。
つまり、「ヤサイマシマシアブラカラメ」などといった具合です。
一見、質問に対する回答になっていないようにも見えますが、これが相手の意図を予期した正しいコミュニケーションです。
会社においても、上司の言葉を鵜呑みにすることなく、その背景を考慮した回答ができると、あなたの評価もうなぎのぼりでしょう。
マーケティング業界の至言である「ドリルを求める客には、穴を売れ」ということです。(ちょっと違うか)
ボトルネックにならないよう振られた仕事は全力で
いよいよ、あなたのもとに待望のラーメンが運ばれてきました。
ここからは戦争です。
一緒に来た友人と私語などしている場合ではありません。
同時にラーメンを提供された集団は、和を乱さず同時に食べ終え、退店するのが二郎業界のマナーです。
一人だけ遅かったりすると、「ロット乱し」などと呼ばれ、先輩(他の客)や上司(二郎の大将)の評価はダダ下がりです。
仕事も同じ。間違っても新人のあなたがボトルネックにならないように、振られた仕事は全力で進めましょう。
同調圧力だらけの国、日本に生まれたあなたの底力を見せるときです。
最初は、自分のキャパシティよりも少なめの量を注文するのも、ここで効いてきます。
すべては会社の全体業務を円滑に進めることが、あなたの評価にも結び付いてくるのです。
仕事を終えて帰る時こそ美しく
そしてラスト。
無事ラーメンを食べ終えたら、器をカウンターの上に上げ、その辺に置いてある台拭きで自分のテリトリーをきれいにふき取って、奥の大将に向けて一言「ごちそうさま」と言いましょう。
これも仕事に通じる大事なポイントです。
発つ鳥跡を濁さず。有終の美。勝って兜の尾を締めよ。
いくら新人で余裕がなくても、仕事を終えて帰るときにはきっちりと自分のデスクをきれいにしましょう。
セキュリティの面でも、仕事の管理の面でも、その辺に書類などをまき散らして帰っては、次の日、上司から呼び出しを受けること必至です。
毎日デスクを拭く必要があるかどうかは知りませんが、書類は机にしまい、きっちりと施錠をしたうえで、まだ働く周りの方々に「お先に失礼します」と一言言って帰りましょう。
ラーメン二郎で鍛えるコミュニケーション力をなんか思いついたのでまとめてみたのですが、いかがでしょうか?
大切なことは全て二郎が教えてくれた、とは毛ほども思わないですが、意外と入社したばかりの新米会社員の皆さんには気づきが多いのではないかと思います。
もうすぐゴールデンウィークなので、4月で早くも戸惑ったり、調子乗り過ぎて後悔している人は、本記事を読みながらラーメン二郎に行列を成すことをおすすめします。
※なんか昔似たようなテーマの文章を見た気がするが、検索してかぶっていたら悲しいのであえてやめておく。テーマはかぶるかもしれないが、内容はオリジナルなのでパクリにはならないと信じる。
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