面白きこともなき世を考えて

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読後感想:カイ・シデンのレポート・メモリーより

最近久々にKindleでマンガが読みたくなったので、こちらを読んでおりました。


内容的には、Z時代の裏側を駆け巡るレポートと、一年戦争時代の記憶を振り返るメモリーとなっており、全然別のお話です。

ターゲットは当然ガンダムファンとなっておりますので、登場人物やら背景やらはアニメ原作など他の作品で補完されていることを前提にしています。

また、これは作中の解説でも触れられていたのですが、どちらもモビルスーツに乗らないガンダムという路線で徹底しています。

主人公がまあ退役したジャーナリストってのもありますが、それにしたって昔取った杵柄的な感じで、モビルスーツに乗り込みたくなるような場面でもグッとこらえるw

ヤキモキさせられるといえばそうかもしれません。

原作ファースト後半のかっこいいカイさんファンとしては、颯爽とリックディアスとかに乗り込むカイさんも見たかった。

ただ、当然ですがストーリーはその分ジャーナリストとしてのカイを前面に押し出しており、逆にモビルスーツがドンパチする原作などでは、スピード感が失われそうな、深い時代背景とかの解説にまで手を出しており、唸らせられます。

自分なんかはあまり周辺の解説コンテンツに手を出していなかったので、原作の背景と言うか脇役たちの心情なんかが理解できて非常にたのしかったです。

もちろんこれは、作者の方が生み出した、いわゆるifという観点が強く、正史とは切り離して考えないといかん部分は多々あるのでしょうが、それにしても原作なりのポイントをしっかりと押さえた上で描かれているので、スッと入ってきてしまう部分が多かったです。

自分はもともとガンダムは小説から入っていった異端児なので、そういう意味では原作とはやや違ったifを受け入れやすい立場だっていうのもありますね。

まあ、これほどまでに大きく成長した世界なので、いろんな創作者による解釈はどうしても入ってきてしまいますし、それ込みでガンダムを楽しまないとね。

上記のような考え方に共感できるガンダムファンの方は是非読んでみてください。


さて、カイさんの次はブライト艦長のマンガでも読もうかしらね。