311は悲しむべきか楽しむべきか定量的に考えてみた
有名なNHKのtwitterアカウントが311関連の発言で炎上したらしい。
【再炎上】NHKが衝撃コメント「3月11日は悲しい日。だからこそあえてツイート。今日が記念日の皆さん、おめでとう!!」 - Infoseek ニュース
と思って見に行ったのだが、なんか昨年のツイートが再度リツイートで出回っただけらしい。
これだけでなんか書く気力が8割ぐらい減退してしまったが、せっかく思いついたネタは世の中にアウトプットしておかないと老廃物として自分の体に残ってしこりになるので、気にせず書いてしまう。
前提として、そもそも賛否両論あるネタだと思う。
「3月11日は悲しい日になりました。多くの方にとって、決して忘れることのできない日になるでしょう。でも、だからこそ、あえてツイートします。毎日が必ず何かの日です。だから今日が誕生日の皆さん、おめでとう!!だから今日が記念日の皆さん、おめでとう!!」
それでも自分は賛成派。
悲しみに浸る気持ちももちろん理解できるが、たまたま311が記念日だった人に罪がないのも事実。
世の中全員が黙祷ムードの中で、お祝いすることの後ろめたさを感じてしまっている人たちに向けて、それを払拭してあげるというのは素敵なスタンスだと思う。
少なくとも事なかれ主義ではこの発言はできないので、さすがNHKさんや、と感心してしまった。
それはさておき、怒っている人たちからすると何がどう不謹慎なのか?
多くの人たちがなくなった痛ましい災害の発生日だから?
でも、それとは別に多くの人にとっては誕生日や結婚記念日など大事な日でもあったはず。
「多くの人が亡くなった」事実が大事だというなら、定量的に考えることが大事なのかな?と思ってちょっと計算してみた。
まず、311つまり東日本大震災で死亡した方、もしくはその遺族はどの程度いるのか。
東日本大震災における死者・行方不明者数及びその率(県別および市町村別)
上記サイトによると2年経過後の2013/3/11現在、死者、行方不明者の合計は18,550人。
これに遺族を加える。
遺族の定義に知り合いなどまで含めると際限なく広がっていきそうなので、一旦は家族だけをカウントする。
死者一人当たりの遺族数を仮に多めに6人としてカウントすると、死者、行方不明者遺族の合計は129,850人。
およそ13万人が東日本大震災における直接的な死亡被害(黙祷などの対象となりうる)を被ったと言える。
改めて大きな数字ですね。
では反対に、311が運悪く誕生日であった人はどのくらいいるのか。
Google先生によると、2011年時点の日本の人口はおよそ1億2800万人。
これら全員に当然記念すべき誕生日があるわけで、しかも多少のばらつきはあれど意図的な出生届の操作などを除けば1年365日に均等に分配されるはず。
よって、311が誕生日の人は約35万人いる計算になります。
ふーむ。
定量的に比較するなら311が悲しい人よりも311がうれしい人の方が多いわけですな。
しかも3倍近く。
まあ災害が起きてまだ2年だし、誕生に比べれば死亡の方がインパクトが強いのもなんとなくわかりますが。
一部の狭量な人だとは思いますが、もう少し視野を広くして、細かい発言に突っかかっている暇があったらみんなで復興をサポートしていきたいですね。
喪に服すのも大事だと思いますが、それよりもお祝いモードの方たちが消費を促進してくれた方が、間接的にでも復興が促進されるはず、というのは震災直後の自粛論議のときに答えが出ていたと思うのですが。