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マスコミが政治家の失言をねつ造し続ける理由

最近、橋下大阪市長の発言をめぐってあちらこちらが騒がしい。

その発言そのものに対する感想も個人的にはいろいろと持っているが今日はちょっと置いておく。

今日は、こういった政治家の失言(?)を作り出すマスコミについて考えてみた。


政治家の失言を生み出す二つの罠

こちらが例の慰安婦問題の発端となった橋下さんの発言らしい↓

橋下徹大阪市長「米軍の風俗業活用を」はいかなる文脈で発言されたのか(2013年5月13日) | SYNODOS -シノドス-

まずは上記記事を一読いただいてから、この先を読んでいただければと思います。


これは橋下さんへのぶら下がり取材(テレビのニュースとかでよく見る政治家の出勤時とかに取り囲んでるやつ?)の一部始終だそうです。

このなかで面白いのが、橋下さんに質問している記者の方。

橋下さんの回答にいちいち尾ひれを付けたり、拡大解釈をしたりして、なんとか失言なのかニュースバリューを作り出そうと必死な様子が見てとれます。

それに対し、橋下さんはいちいち訂正を入れて、うっかり失言を作り出されないように配慮しているのが涙ぐましい。

これを見ていると、政治家のような目立つ仕事は、よほど忍耐強いか愚鈍でないと務まらないなあ、と思ってしまいます。

この記者会見における誘導尋問をマスコミが失言を作り出す第一の罠とします。


ただし、今回の件では橋下さんはこの記者会見をなんとかうまく切り抜けられたようです。

徹頭徹尾、記者の変な質問を回避して、目立った失言がないように思えます。

が、ここからがマスコミの失言を作り出す第二の罠です。

この記者会見の流れなどは一旦無視して、政治家の発言の中で刺激的な部分だけを切り取ってとりあえず発信してしまいます。

すると、他の政治家なども元の文脈などは無視して(というか読んでない雰囲気)、やれ政敵を追い落とせ、とばかりに攻撃を開始します。

このあたりから、テレビでも大々的に報道されるようになり、あまり積極的に情報収集しない一般大衆の目に届き、「橋下さんがとんでもない発言をしたらしい」という虚像が作り出されるわけです。

これが、マスコミが失言を作り出す大まかな流れだと思います。


マスコミはブラック企業と同類?

今日の本題はここから。

なぜ、マスコミはそんなことをしてまで失言を生み出そうとするのか、ということです。

事実をやや捻じ曲げてまでニュースバリューを作って、何が楽しいのでしょうか?

マスコミにとって、目先の利益というのは単純です。

多少事実を捻じ曲げてでも、刺激的なニュースが作れれば、販売部数や視聴率といった自社の収益に直結する数字が上がりますので、会社は儲かります。

ただ、その代償として、例えば罪のない将来有望な人間を社会的に抹殺したり、友好国との関係にひびを入れたりするわけです。無駄に。

自分としてはこの部分が理解できない。

自分の考えとしては、すべからく企業というのは社会的価値を生み出すための存在であり、その生み出した価値の対価として、利益を得るのが基本となります。

要は全てのまっとうな企業は、「より良い社会を作りましょう」が合言葉になっているわけです。

ユニクロもマクドナルドもAppleGoogleもみんな、自社の商品、サービスで社会を少し便利に、豊かに、楽しくすることで利益を得ていると思っています。

ただ、残念ながらマスコミにおける、こういった失言などを必要以上に作り出す報道は、反対に、社会的価値を毀損しているように思えてなりません。

社会的価値を毀損しながら、その狭間で利益をかすめ取る、という手法はいわばヤクザやブラック企業の領域です。

これはあくまで私個人の感想ですが、特に日本の政治報道におけるマスコミはこういったブラックな手法が大好きなようです。


マスコミを構成するコネクションの弊害

さらに考察を進めてみましょう。
ここからはさらに偏見が入り混じります。

前項で、マスコミは社会をマイナスの方向に向かわせてでも利益を得たい存在だと仮定しました。

マスコミがそんな存在に成り下がったのはなぜか?

私の想像では原因は「人」にあると思います。

マスコミが悪であるのは、その構成員の多くが悪であるからだ、というわけです。

これにはほんの微かな根拠があります。

例えば、マスコミの代表格であるテレビ局に大卒で入社するのはどんな人間か?

自分が就職活動をしていたのは10年前なので、だいぶ昔の記憶になりますが、ある程度の偏りがあったように思います。

テレビ局に入社した人の多くは、イベント運営サークル(大量の男女を集めてウェーウェーなどと言いながら怪しいパーティを開いている感じ。完全に偏見。)などで、大学時代から金稼ぎやバカ騒ぎを楽しんでいるような人たちでした。自分の観測範囲だけですが。

一部の専門職を除き、総合職でテレビ局に入社するには、上記のようなイベントサークルのOBによるコネがないと入社しづらい、という話をよく聞いたものです。

いつから始まったのかはさておき、金儲けを第一に考えられるイベントサークル系の人種が、コネクションを使って連綿と雇われ続けることで、テレビ局内には一定の金儲け大好き軍団が出来上がることになります。

だいぶ端折って書きましたが、テレビ局を構成する人材の傾向として、こういった側面があることはきっとあり得ると思っています。もちろん、みんながみんな、というわけではないと思いますが。

というわけで、マスコミが社会的価値を毀損してまで金儲けを追求する理由は、もともとそういったタイプの人間たちを多く雇っているから、と結論付けられます。かなり強引に。


報道ベンチャーの登場、求む

最後に、ではどうすれば日本のマスコミは変われるのか?

ジャーナリズムが存在しないと言われる日本の報道機関を正して、日本の政治をより良くすることはできるのか?

前述のように、組織を構成するのは人なので、既存のマスコミに任せていては難しい気がします。

逆に言うなら、既存のマスコミに頼らなければできる気がする、とも言えます。

金儲けが大好きな人が一定の場所に集まり集団を成しているとするなら、反対に、金儲けよりも社会をより良くすることを第一義に掲げて行動する人たちも存在するのは自明です。

いわゆるイノベーションを起こせるような、志の高い人たちはどこにいるのか?

それはおそらくベンチャー企業と言われる領域ではないでしょうか?

今はまだ、日本には報道ベンチャーと言えるような存在は育っていないような気もしますが、津田大介さんとかも以前、新たな報道メディアを作りたい、と言っていたような気がします。

金のためだけに歪んだ報道をするのではなく、志高く社会をより良い方向に導くための報道をする。
結果として、その報道姿勢を支持する多くの人が閲覧し利益を得る。

そろそろ、日本にもそんな存在が生まれてくる予感がします。

ただ、生み出すのは志高い一人の天才かもしれませんが、それを育てるのはメディアを支持する民衆です。

この国を良くするためには、マスコミを変えないといけない、というのはよく言われます。

なので、もしそんな志高いベンチャーメディアが生まれた暁には、既存のしょうもないマスコミの代わりに、その新たな報道媒体を読んで、見て、支持していこうと思います。



以上、マスコミ罵倒、ベンチャー礼賛みたいな極端な内容になってしまいましたが、3割くらいに丸めて読んでいただければ。


いつでもどこでも 大仁田厚の政治クイズDS

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