面白きこともなき世を考えて

子育てと競争戦略とゲームと日々のあれこれを適当に。

闇雲に若者の「ネットリテラシー」を高めればいいわけでもない

生後3週間の娘の便秘がちょっと改善されたので、今日も軽めのネタを投下。


こちらを読みました↓

インターネットには「なまはげ」が必要だ - シロクマの屑籠

バンダイナムコが提供する「たまGOランド」の話題から、ネットリテラシーの低い子供を守るために、「なまはげ」的に「痛い目を見せる」機能があってもいいのではないか、という提案。

この考え方には父になったばかりの自分も賛成。学校じゃ教えてくれない大事な話だしね。


で、論旨とはかなりずれるのですが、表現として一部気になったところをツッコミ。

学生のものとおぼしきtwitterアカウントのタイムラインを、reply経由で数珠つなぎ的に三十分ほど覗いてみると、個人情報がどっさり見つかるアカウント、観る人が観れば相当面倒なことになりそうなアカウントが、ゴロゴロ転がっている。「○○大学」という肩書きを名乗りながら、毎晩昼夜逆転のtwitterを繰り返し、一体この人は何をやっているんだ的なアカウント、不正行為や犯罪行為すれすれの書き込みが混じっているアカウントも、結構な割合で見つかる。ネットリテラシーがガタガタのユーザーは非常に多い。

上記の引用部分でひとまとめにされている「ネットリテラシー」。

でも個人的にはその言葉でひとまとめにするのは違和感がある。

前半部分の「個人情報がダダ漏れのアカウント」というのは確かに「ネットリテラシー」の低さが問題になるケースで、人生の先輩たる大人がしっかりとリテラシーを高めてあげる必要があると思います。

特に女の子なんかはそこから犯罪に巻き込まれる危険も高いですからね。

必要以上に個人情報をさらすな!、もしくは、全世界に公開されていることに気づいてる?といった指導の類はあってもいいと思います。


それに対し、後半部分の「不正行為や犯罪行為を自慢してしまうアカウント」。はたしてこちらには「ネットリテラシー」を高める教育は必要でしょうか?

よく「twitterはバカ発見器」などと揶揄されますが、twitterなどが普及する前は、こういったバカが発見される可能性が低かったわけですよね?

ということはソーシャルメディアの普及とネットリテラシーの低さが合わさって、未成年の不正行為、犯罪行為の摘発は以前より容易になっているわけです。

ここに、うかつに「ネットリテラシー」を高めてしまっては、犯罪行為が地下に潜るだけのような気がしないでもないです。

当たり前の話ですが、「不正行為や犯罪行為を自慢する」若者に対して必要な指導は、

「公共のインターネットの場でそんなことを自慢するな!」

ではなく、

「不正行為や犯罪行為に加担するな!」

だと思います。


若者の「ネットリテラシー」を高めることは総論としては、彼らの身の安全や健全な人格形成のためには非常に重要なことだと思います。

ただ、「ネットリテラシー」が低いことで露見して、相応の制裁≒更生の可能性を与えられるケースもあると思いますし、ネット上における若者の過ちを「ネットリテラシー」の一言で片づけてはいけないんじゃないかな?という、ただそれだけのお話。