アインシュタインの特殊相対性理論から私が得た教訓
教訓シリーズ、ではなく書評シリーズ第二弾。
今回は、iPhone5を購入してKindleアプリで読んだ初めての本。自分的電子書籍デビュー作品です。
読んだのはこちら↓
「相対性理論」を楽しむ本―よくわかるアインシュタインの不思議な世界 (PHP文庫)
- 作者: 佐藤勝彦
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 1998/12
- メディア: 文庫
- 購入: 26人 クリック: 149回
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最近、一般教養のために読んでいる本は、歴史、生物、物理あたりに偏っているのですが、今回は物理編です。
昔から「かっこいい名前だなー」とアホみたいにぼーっと考えていたアインシュタインの相対性理論。
けっこう前に素人向けのわかりやすい解説書として話題になっていたのが、Kindleにあったので読んでみました。
以下に自分なりの読後感想を書きますが、例によって細かい部分は間違いだらけだと思いますがその辺はご容赦を。
動いているものは長さが縮んで見える
特殊相対性理論で言われている性質の一つとして、動いている物体は動いていないときよりも長さが縮んで見えるそうです。
実際に縮んでいるわけではないですが、止まっている人が動いているものを見るとそう見えるんだそうです。
これは光速に近づくほど、つまり速度が速ければ速いほど縮まるんだそうです。
よく漫画とかの表現で使われる、高速で走っていた自転車がブレーキかけると縮んだように見える表現がありますが、似たようなものかな(ちょっと違うか)
第一次世界大戦は意外と平和だった
相対性理論からちょっとずれますが、アインシュタインの半生についてもこの本では触れられています。
なんでもアインシュタインが一般相対性理論を完成させたのは第一次世界大戦の真っ最中だったとか。
彼はドイツとかオーストリアとかポーランドとかまさに世界大戦の当事者の国にいたのに、よく研究できたなと。
実は第一次世界大戦のころは、まだ航続力の長い爆撃機などがなかったので、第二次大戦のような本土への空襲みたいなのはなかったようです。
戦争はあくまで前線で行われていることで本国の奥地の方は意外と安全だったらしいです。
歴史上の戦争を兵器という観点で見たことがあまりなかったので、これはこれで新たな発見でした。
時間ですら相対的なものであり絶対ではない
相対性理論の内容の一つとして、時間ですら絶対の概念ではない。相対的である、という考え方があります。
時間の進み方は、速く動いているものほど遅くなる。俗に言うウラシマ効果ってやつですね。
「ウラシマ効果」はアニメ「トップをねらえ」またはゲーム「スーパーロボット大戦」で知った言葉です。
そのときは、相変わらず適当な用語を作るなー、と胡散臭い目で見ていたのですが、実在する言葉だと知ってびっくり。
また、よく効率化を推進するライフハック記事とかビジネス文書では、「時間だけは誰にとっても平等。ゆえにその使い方が大事」みたいなことが書いてあったりしますが、時間は誰にとっても平等ではないようです。
その人の動くスピードによって流れる時間の速さが違う、と。
なんかもはや世の中には絶対的なものなんて本当にないんでしょうね。
いろいろなブログ記事や論説を読むときにも通じることですが、一つの視点に寄りかからず、常に客観的、中立な視点を身に着けたほうがいいな、と全然関係ないことで身が引き締まりました。
SF作品のワープは相対性理論をちゃんと反映している
前述の時間や長さが相対的である話の延長として。
光速に近い速度で動いていると、前述のように動いているものは長さが短くなります。
例えば、自分が高速で飛べる宇宙船に乗っているとすると、自分から見て相対的に動いているのはこれから自分が進もうとしている宇宙空間の方です。
客観的には宇宙空間が止まっていて、自分が動いているんですが、高速で動いている自分からすると相対的にそう見える、ということです。
つまり、光速で宇宙を進もうとすると、その航路は実際以上に短くなると。
光速で進んでいるだけでもかなり速いですが、さらに進むべき道筋が短くなるので、実際の到着はさらに早くなるんだと思います。
「これって、ワープ航法じゃん!」って感動した。ほんとに。
ワープって理論的にはあるんだねー。
相対性理論で時間と空間が一つに
相対性理論のすごいところは、そんなこんなで時間と空間という全然違う概念を一つにまとめて説明してしまったことのようです。
何がどのように統一されたのかはいまいちわからなかった。読んでください(投げやり)。
今さらドップラー効果を理解した
これまた全然関係ないんですが、救急車のサイレンの音が近づいてくるときと遠ざかるときで違って聞こえる、いわゆる「ドップラー効果」の理論もわかりました。
音を波長として考えたときに、自分に近づいてくるときは波長がきゅっと縮むので、高い音に聞こえ、反対に、遠ざかるときは波長がびよーんと伸ばされるような形になるので、低い音に聞こえるんだとか。
勉強になります。
宇宙誕生のシナリオに迫る相対性理論
さらにさらに、相対性理論は宇宙誕生時がどのような状態だったか、どのくらいの時間をかけて、宇宙がどう広がっていったかを解き明かすカギを握っているそうです。
宇宙もかなり面白い分野なので、興味深く読ませて頂きましたが、自分の頭では簡潔に説明することができないので、これも読んでみてください(逃げ)。
一部、相対性理論とは関係ない話も含めましたが、それはさておき勉強になりました。
本当に非常に読みやすい文体でベストセラーになるのもわかるなー、という一冊。
高校時代に驚きの物理0点をたたき出した私ですら最後まで読めたので、活字アレルギーでもない限りはどなたでも読めると思います。
おすすめです。
「相対性理論」を楽しむ本―よくわかるアインシュタインの不思議な世界 (PHP文庫)
- 作者: 佐藤勝彦
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 1998/12
- メディア: 文庫
- 購入: 26人 クリック: 149回
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