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禁止されている歩きタバコに対する大人の対応は?

先日は初のはてなブックマーク人気エントリー入りを果たしたので、気を良くして今日は適当な持論を書きます。

テーマは「軽犯罪と私刑」についてです(適当)。


私の住んでいる東京都墨田区の話になりますが、最近一部地域で路上喫煙禁止なる表示が見られるようになりました。

ところが、墨田区はJTの本社工場があるからか、下町特有の民度の低さからか、歩きたばこが散見されます。

それはもうすごい頻度。地元の人の半分くらいは、地下鉄の駅を出て地上に出た瞬間に、待ちきれなかったとばかりにタバコに火を付けます。

路上喫煙の是非自体は今回は問題にしませんが、一応条例で禁止されているので、路上喫煙はやってはダメなこと、として話を進めます。

私が常日頃から気になっているのは、こういう法律違反、条例違反を見つけたら市民としてはどう振る舞えばいいのか?ということです。


路上喫煙を見つけた市民に許されるのは

例えば、禁止されている地域でタバコを吸っている方が悪いのですから、持っているタバコを叩き落としてもいいでしょうか?

もしくは、タバコの火が危ないので、速攻で水をかけて消化してあげるのがいいでしょうか?

果ては、悪人からタバコを奪って、当人の顔面に押し付けてあげればいいでしょうか?

たぶん、こんなことを書くと、リンチだ!お前も同類だ!と言って非難されることは間違いないでしょう。

じゃあどうすればいいんでしょう?

警察に通報しますか?

残念ながら、交番の前を歩きたばこで通り過ぎる人も多いので、おそらくは黙認されているのだと思いますが。

また、そもそも通報しても警察が来るころには犯人はどこかに消えている、という実効性の問題があります。

良識ある市民としてはどうすればいいんでしょうか?


正当防衛、その要件

ここで、ちょっと話題を変えて、目の前で行われる犯罪のレベルを上げてみます。

つまり、路上喫煙ではなく、目の前で悪いやつが誰かを殺害しようとしている現場に遭遇したとしましょう。

このような状況では、犯人を力づくで殴り倒して殺人を阻止したら、社会的にも英雄として称賛されるでしょう。

仮に裁判なんかになったとしても、多くの場合正当防衛が認められると思います。

ちょっと気になったので正当防衛について調べてみると、正当防衛が認められるには以下のような要件が求められるようです。

・急迫・・・要は早く止めないと危ない、警察を呼んでいる場合じゃないということ。

・不正・・・止めようとする相手の行為が、間違いなく法律などに違反していること。

・相当・・・行為を止めるに必要最低限のレベルであり、過剰でないこと。

法学部出身ですが法律をまったく勉強していないので、正しいかどうか自信がありませんが、だいたいこんな感じのようです。


路上喫煙を阻止する相当の行為とは

さて、話を路上喫煙の阻止に戻します。

路上喫煙している人に対して、市民が直接手を下すことが正当防衛として認められれば、大手を振って対応できるはずです。

まず、急迫、つまり緊急性が認められるか、という点。

路上喫煙自体は直ちに誰かの命を奪うわけでもありませんので、そういう意味では緊急性は低いかもしれません。

ただし、例えば殺人が相手を死に至らしめるということを罪としているのに対して、路上喫煙はタバコを吸うこと自体が罪です。

そう考えると、危険度の大小はともかくとして、犯罪行為に至る過程という意味では、路上喫煙においてタバコに火をつけて吸っている状態というのは、既に犯罪が犯されて、今なお現在進行形なわけで、これ以上ないほど危急であると言ってもいいかもしれません。

次に、不正、つまり相手の行為が犯罪であるか否かですが、これは墨田区の場合は条例で定められていますので、禁止されているエリア内であれば、不正であることを鵜tがう余地はありません。クリアー。

最後の、相当、つまりどのくらいの行為までなら路上喫煙防止のための正当防衛である、と認められるかどうかが争点となりそうです。

さすがに、路上喫煙をやめさせるためとはいえ、無駄に悪人に怪我などをさせたら過剰防衛と受け取られるでしょうから、タバコの火を押し付けるのはまずい気がします。

反対に、タバコを奪い取って消したり、叩き落としたりという行為は、犯罪である路上喫煙だけを阻止しているので相当でしょう。なんならタバコ一本分くらいのお金は払ってあげてもいいです。

微妙な境目は水をぶっかけて消火する行為ですかね。

タバコだけに水をかけて消火できれば問題ないのでしょうが、どうしても悪人の体や服にもかかってしまいます。

そうすると、暴行とか器物損壊とか言われそうなので、ここは判例を待った方がいいかもしれません。


結論、善良な市民であるために

というわけで、私の中で結論が出ました。

路上喫煙が禁止されている地域で、歩きたばこを見つけた場合には、市民の判断でタバコを叩き落としてOK。

消火のために水を使う場合には、水鉄砲を使うなど被害を最小限に抑えるための工夫をすべし。

いかがでしょう?


いかがでしょう?っていうか、こういうことを真面目に書くと馬鹿だとか狂人だとかよく言われてしまうんですが。

でも、法律や条例でいったん決まっている以上は、その行為が悪であることは明白なわけです。

ところが、残念ながら当の行政や警察は、条例を制定するだけで満足してしまって、実際に取り締まる気がない。

はたして、そんなときに市民が取るべきスタンスはなんなのか。

私刑禁止のもとに、警察にまかせっきりで犯罪を野放しにするのか。

それとも、可能な限り自分たちの手で犯罪を減らしていくのか。

もしかすると、今の日本では前者の方が普通なのかもしれませんが、自分は後者のように、自分たちで犯罪を減らせる社会であってほしいと思います。

その方が過程はどうであれ、結果としては少しでも悪いことが減っていくのではないかと思うからです。

みなさんはどんなスタンスをとりますか?


機動警察パトレイバーかむばっく ミニパト

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