面白きこともなき世を考えて

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Gunosyはむしろ今後も「検閲」をした方がいいのではないか?

今日は生後1ヶ月の娘がよく寝てくれて余裕があるので、旬のトピック「Gunosy」について書いて見ることにする。

Gunosy。
このトピックを読んでいる方には解説不要と思うが、毎日ユーザーごとに選別したおすすめ記事を配信してくれるというサービスらしい。

らしい、というのは自分で使ったことがないので。
なので、今回はGunosyのサービスそのものについてではなく、おそらくこのトピックを運営側が立てる理由にもなったであろうと思われる、Gunosyのプチ炎上事件について書いてみます。



Gunosy炎上事件の論点

炎上事件の詳細はその辺に転がっている記事に譲るとしますが、論点は大きく2つ。

【論点1】
Gunosyで配信される記事ってはてなブックマークと同じじゃない?

【論点2】
上記、論点1の発端となった記事(つまりGunosy批判記事)を検閲してGunosyで配信しないようにしてない?

以上の2つと理解しています。

論点1の方は、Gunosyがダメというよりも、はてなブックマークがGunosyが目指す世界観を現時点ではある程度体現してしまっているので、しょうがないよねってことで終了だと思う。

過度な期待に対して、ハードルを超えられなかったという点では前々から言われていることなので、何をか言わんや。

おそらく、今後ははてなブックマークが拾い切れない、よりパーソナルな部分に特化したアルゴリズムを開発してくれるのではないでしょうか。

むしろ、自分が今回気になっているのは論点2の検閲の方です。



公式が認めた検閲の事実

検閲の事実については公式のブログで認めているので、どうやら本当にあったようです。

で、炎上するからには当然Web界隈ではその検閲自体に否定的な声が多いということなのでしょう。

が、自分は実はこの検閲に比較的賛成な立場をとっています。

というのも、Gunosyというサービスが独自の視点でユーザーのためになると思える記事を配信することこそがGunosyの価値だと思うので。

むしろ、何の検閲もなく一定のスコアなどの機械的なアルゴリズムだけで表示しているだけでは、それこそ革新的なサービスとは言えないのではないか、と思います。

公式が検閲の事実を認めたブログの中では、問題のGunosy批判記事を以下のような理由で検閲した、と公表しています。

・そもそも批判に悪意が感じられた。(まとめの作者をみてもGunosyを批判するためだけに作られたアフィアカウントであると断定できるレベルであった)またアルゴリズム等の実情があまりにも事実と大きく異なっている内容であったこと、そしてバズりやすい批判でアフィリエイトで稼ぎたいだけなのではないかと疑ってしまったこと

Gunosy blog - ここ最近のGunosy関連の批判についての所感

いわば、事実無根の誹謗中傷であったために配信しませんでした、という内容です。



ユーザーからの批判は切り捨てるチャンス

この謝罪の仕方にも色々と意見が噴出していますが、自分もGunosyならもっと上手い逃げ方があっただろうな、と思います。

私がGunosyの担当者だったら、以下のように説明します。

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Gunosyというサービスを事実無根の誹謗中傷で貶める記事は、Gunosyを支持し、期待し、応援して利用してくれているGunosyユーザーにとっては、そのユーザーの趣味・嗜好の対極にあると判断できるので、弊社独自のアルゴリズムにより、全ユーザーに配信されませんでした。
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もはや謝罪ではありませんが。
むしろ、うちのアルゴリズムの優秀さが生み出した事象です。サーセン、みたいな。

でも、Gunosyというサービスはそういう側面をもっていてこそ価値のあるものだと思うんですよね。

Gunosy側による検閲や選抜を楽しむためのサービスだとするならば、その恣意的な操作が嫌ならば利用しなければいい、と。

多分、今の日本ではさらなる炎上マーケと言われてしまうと思いますが、せっかくの期待のベンチャーですから、そのくらい大見得を切って、むしろユーザーをふるいにかけるチャンスとして利用しても良かったと思います。

そのGunosyの思想に賛同してくれるユーザーをしっかりと囲い込み、その人たちを飽きさせないような記事を配信し続けることが、責任としてついてきますがね。



グノシーというとナムコがPS2で展開していたRPGゼノサーガの敵キャラ「グノーシス」をいつも思い出す。

たぶん語源はこのグノーシスなんでしょうが、古代ギリシャ語で「認識・知識」を表す言葉だそうです。かっこいいっすね。


ゼノサーガ エピソード ? 力への意志

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