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なぜカフェにおけるカウンター席はあんなに座り心地が悪いのか

毎晩の夜泣きで疲れ気味なので今日もちょっと適当なことを書きます。

カフェ及びファーストフードの座席に対するクレーム、改善提案です。


私はよく、一人でカフェやファーストフードを利用してランチしたりお茶したりするのですが、その座席に関して常日頃思っていたことがあります。

それは、なぜあんなに一人用の座席は居心地が悪いのかということ。


なぜカウンター席はあんなに座り心地が悪いのか

一人用の座席というとカウンター席が多いと思います。

カウンター席は多くの場合、壁からにょきっと出てるテーブルに向かって腰かける構造になっております。

当然、私は一人客なのですから、余計なスペースを圧迫しないように、率先して一人カウンター席を利用するべきだと思います。

それはいい。

ただ、なぜかカウンター席というと多くの場合、暗黙のうちに以下のような共通点を持っていることが多いのです。

【カウンター席の共通点】

・椅子が高い

⇒カウンター自体がちょっと高めの位置に設置されており、椅子が妙に高いことが多いです。座りづらい。

・椅子が固い

⇒他のテーブル席はクッションがついているのに、なぜかカウンター席は木がむき出し、ということが多いです。尻が痛い。

・背もたれがない

⇒どちらかというと背の低いタイプのカウンターに多いですが、丸くて背もたれのないパターン。くつろげない。

・固定されている

⇒カウンターは当然テーブルが固定されていますが、なぜか椅子もセットで固定されている場合があります。最適化できない。


みなさんも心当たりありませんか?

一人客なので、当然一人分のスペースしか割り当てられないのは理解できるのですが、なぜかそれに加えて不当に居心地の悪い扱いを受けている気がするのです。おひとり様は。

私としては、当然マナーの良い客になりたいので、一人の時はなるべく一人席に座りたいのですが、残念ながら「座席数」の問題ではなく、上記のような「座席の質」の問題で、ちょっと二人席に座ってしまうこともあるのですよ。(ヘルニアで腰をやっているという事情もある)

なんとかならんものでしょうか?


なぜ”おひとり様”はこうも冷遇されるのか

そもそも、同じ料金を払っている客なのに、なぜこれほどまでにおひとり様は迫害を受けているのでしょう?

当然、店側にはそうする理由があると思います。

カフェやファーストフードの売上は基本的に客単価×回転率で決まるので、特定の客に長居してほしくないというのが理由でしょう。

回転率を上げるために、なるべく居心地の悪い空間を作って、早めに席を次の客に譲ってもらう、と。

でも、それだけでは一人客を二人以上の客よりも冷遇する理由にはなりません。

一人客を団体客よりも冷遇するからには、一人客の方が二人以上の客よりも、「単価が低く」「回転が悪い」という前提があるように思います。

ただし、それって本当でしょうか?

特に何も調べてはいませんが、自分の体感からこれらの要素を論破してみます。

【一人客を冷遇する理由】

・一人客の方が客単価が低い

⇒一人客はドリンクのみの利用が多い、という仮説もありそうですが、別に人数に関わらず、ドリンクのみやランチ込みの客はいます。

むしろ、ドリンクはカフェなどの業態において最も原価が安く、利益率の高い商品のはずなので、むしろドリンクのみの利用は店からすると願ったりな気がします。

さらに、複数人数の場合だと、一つのポテトなどをシェアするケースも見られますが、おひとり様はシェアする相手などいないので(寂しい話ですが)、必ず一人前を頼んでくれます。

こう考えると、むしろ一人客の方が客一人当たりの単価は高くても不思議ではありません。

・一人客の方が回転が悪い

⇒一人客の席を居心地良くしてしまうと、ゲームや勉強などで居ついてしまう、という仮説が成り立ちそうですが、最近はモンハンとかカードゲームとか複数人でも同じようにカフェを長時間占拠するケースは見られます。

さらに、一人客はおしゃべりする相手もいないので(寂しい話ですが)、二人以上になるとおしゃべりで長時間占拠するというパターンも増えます。女子高生とか特に多いですよね(偏見)。

つまり、一人客の方が回転を悪くする要素のバリエーションが少ないので、回転を悪くする可能性が低いのではないか、という論法です。

また、そもそも一人客の多くは営業中のビジネスマンなどが一休みするだけ、というパターンも多く、時間に限りがあるので、多少席を居心地良くされても、長居に結びつきづらいという点も挙げられます。


いかがでしょう?

自分の観測範囲だけで見ると、むしろ一人客は複数人の客に比べて、客単価・回転率ともに優秀な「良質な客」である可能性すら感じるのですが。


一人席の改善で”稼働率”を上げよう

また、一人客用の座席の質を上げることは、店にとって他の有利な面もあります。

最初に書いたように、私のような座席の質の違いにより、仕方なく二人席を陣取ってしまっているおひとり様を適切な一人用の席に移す効果が期待できます。

特に混雑時でも、一人客が二人用の席に座ってしまい、結果として、座席の見つからなかった二人客が入店を諦める、というケースがあちこちのカフェで見られます。

マナーが悪い客は何とも対処の仕様がないですが、私のような「座席の質」を選択した結果として、仕方なく二人用の席に座っているような人は、大部分、一人座席の質を高めて居心地を良くすることによって、適切な配置に異動することができるでしょう。

これにより、「客単価」「回転率」に次ぐ、カフェの第三の売上構成要素である「座席の稼働率」を大幅に高めることができます。



たぶん、素人の私がこんなこと書くまでもなく、綿密なマーケティング調査の結果として、現状のような「一人客の座席冷遇」の仕組みが出来上がっていると思うので、今が売上面、利益面で見ても最適解なのかもしれませんが。

とはいえ、ドトールがあえて居心地を悪くし回転率を上げることで、反対にスタバがあえて居心地を良くし回転率を下げることで、利益を出しているように、反対の戦略でも、どちらが良いとは言えない事例もビジネスの世界には多々あります。

ぜひどなたか、型破りな「あえて一人用の座席の方が妙に居心地の良いカフェ」を作っていただけないでしょうか?

行動範囲内にあったら、自分は確実に入り浸るな。


TOKYO JUNGLE (トーキョージャングル)

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