早速やる気を無くしてしまった新社会人へ贈る「一人暮らし」のススメ
「新社会人に向けて」というトピックがはてなブログの今週のテーマらしい。
1分ほど何を書くか考えた。
結果、自分の実体験からの新社会人の皆さんに向けてのアドバイスを書くことにした。
私は今年で社会人10年目。
とあるIT系ベンチャー企業の新卒一期生として入社して、もう10年目になる。
そんな私から新社会人の皆さんへのアドバイスは、
「まずひとり暮らししよう」
というものだ。
自分は入社当時、学生時代に貯金を使い果たしていたということもあり、まずは実家暮らしから始まった。
が、これがよくなかった。
実家には当然のように生活費を幾ばくか入れていたが、ひとり暮らしでかかる費用に比べたら圧倒的に安かったし、それこそ大学生のアルバイトでも払えるような金額しか納めていなかった。
当時、始まったばかりの仕事は正直まったく楽しくなく、成果も上がっていなかった。
営業だったので外回りをするふりをしながら、その半分以上の時間はサボっていたといっても過言ではない。
正直、なめていたんだと思う。
実家で暮らしていると、お金がなくてもなんとかなる、という思いがどうしても頻繁に脳裏をかすめ、仕事に集中できない。
当然、そんな中途半端な気持ちで働いている、ましてや技術も知識もない若造が成果をあげられるほど、甘い職場でもなかった。
会社でもさっそく落ちこぼれの烙印を押されてしまった。
転機が訪れたのは半年後。
もともと実家の空気自体は好きではなかったので、資金が溜まったら一人暮らしをしようと思っていた。
で、計画通り実家を脱出。一人暮らしを開始しました。
一人暮らしのいいところは文字通り、自立すること。精神的にも、経済的にも。
まず、精神的に自立することで生活に張りが出る。責任感が増す。
また、経済的に自立することで、働く理由ができる。これがでかい。
いわゆる「生きるために働く」というやつである。
もともと、就職氷河期の成れの果てにたまたま入れた会社なので、仕事や事業に対する思い入れがあるわけでもなく、やる気のない半年間を過ごしていた。
が、一人暮らしを始めたことで、そんな会社でもやめるわけにはいかなくなった。
実家に帰るのはゴメンだったし、そのためには面倒な仕事でも続けるしかない。
なにより、東京での一人暮らしにはうちの会社の初任給はやや少なかったので、正直最初は貯金もできないギリギリの暮らしだった。
なので、少しでも生活を豊かにするためには、仕事を頑張り、成果を上げて、給料を増やすしかなかったのである。
軽い背水の陣の完成である。
よくあるサクセスストーリーというほどうまい話ではないが、それでも1年目の後半以降、個人としての営業成績は劇的に回復し、トップクラスの成果をしばしば上げられるようになった。
あれから約10年。
今では結婚し、もうすぐ子どもも生まれ、一人暮らしの自由はよくも悪くもなくなってしまったが、また別の形で働く理由が生まれた。
ちょっとカッコつけて書くと「生かすために働く」とでも言おうか。
とはいえ、給料も随分上がって家族三人食っていくくらいならそれほど困らないくらいにはもらえているので、仕事にそれほどのめり込むこともなく、会社でこっそりこんなブログを書いてますがね。
なにはともあれ、新社会人の皆さん、社会人デビューおめでとうございます。
きっと大多数の人は、すぐに今週のやる気を失ってしまうと思いますが、そんな時にはぜひ一人暮らしを始めて、自分を背水の陣に追い込んでみるのも一興だと思います。
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