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年金が足りないなら寿命を縮めればいいじゃない。高齢化社会を解決するたった一つの冴えたやり方

少子高齢化社会の弊害について何度も書いてますが、究極の原因って何でしょう?

私は「医療の進歩」だと思います。

医療の進歩により、日本人の平均寿命は世界最高水準まで引き上がってしまった。

が、反対に人口構成としては世界随一の高齢化社会となってしまった。

高齢化社会となると、民主主義、多数決主義の流れとして老人が権力を持ちやすくなります。

老人が老人のための政治を行うようになり、結果として若者からの搾取が起こります。

搾取された若者は、子どもを生み育てる余裕がなくなり、少子化が進み、さらに人口ピラミッドはいびつになっていきます。


というわけで、私は医療の進歩による寿命の伸長こそが、高齢化社会の抜本的な原因であると考えます。

抜本的な原因である以上は、ここから目をそらすことはできません。

どんな場当たり的な対策をしたところで、寿命そのものを何とかしない限りは、高齢化社会の解決は難しいということになります。


さて、話はちょっとずれますが、寿命ってなんでしょう?

例によってGoogle先生に聞いてみました。

一般には、人間が生まれてから死ぬまでの時間のことを寿命という。この長さには非常に個人差があり、生まれてすぐ死ぬ人間もいれば、100年以上生きる人間もいる。しかし、あまりに短い場合、大抵は事故であったり、病気であったりと不本意な理由があるから、「あれさえなければもっと生きていたろうに」というふうに考えるものである。したがって、人間は特に問題がなければ老人になって衰えて死ぬものだとの考えから、老衰で死ぬことを寿命と言うことが多い。100歳の人が死ねば、大抵は「寿命だからね」と言われる。

寿命 - Wikipedia

寿命というのは「生まれてから死ぬまで」のことらしいです。本来的には。

なので、生まれてすぐ運悪く死んでしまったらそれも寿命。

40過ぎで過労死してもそれも寿命というわけです。

もともとは、高齢者の老衰による死亡だけを意味していたわけではないんですね。


ただ、最近ではこの寿命、特に老衰での死のみに適用されるような気がします。

80くらいの人がガンとの闘病の末に亡くなったら、不幸だとか、悲しいとか。

個人的にはそれはもう大往生の部類になると思っているんですが。

これは医療の進歩とも関係があると思いますが、多くの難病が医療技術の発達により治療することができるようになってしまったために、高齢になってからの病気も不幸な事故として処理されることが多い気がします。

もちろん、本人、関係者からすると、寿命だろうがなんだろうが、まだ生きたければ生きるための努力を最大限すべきなので、それはそれでいいと思います。

ただ、医療にもお金がかかるんですよね。

特に高齢者の終末期医療には多額の税金が投入されているんです。

そして、その税金はまわりまわって次の世代の命を摘むことになるんですよ。

それでもまだ生きたいですか?


生きたい方は生きればいいんです。

まだしばらく生きていたい、しかも医療費も自分の若いころの貯金で捻出できる。

すばらしい。あなたには生きる権利があります。

ただ、なんでもかんでもお金を投入して無為に寿命を引き伸ばすのはどうかと思うんです。

その医療費は未来の若者から搾取した結果なのですから。


ちょっと前に、自民党の麻生さんが、日本の財政問題を解決するためには、老人に早く死んでもらう必要がある、というような発言をして炎上していました。

が、これを炎上させてはいけないんです。

現実問題として、効果的な対策を述べているだけなのですから。

固定的な倫理観に囚われて、問題を先延ばしにしてはいけません。


私は、高齢化問題、ひいてはこの日本の抱える構造的な問題を解決するためには、「寿命の定義」を変えることが抜本的な解決策になると思います。

それはつまり、ある程度高齢になってからは死ぬのが普通だという感覚です。

70過ぎて風邪をこじらせて死にました。大往生です。

75で自動車事故を起こしましたが犠牲者はなく本人だけ死亡しました。それはよかった。

年金がなかったので65で餓死しました。それも仕方ありません。

こういった、老人をなんとしても生き延びさせるのではなく、種々の要因により亡くなったことを「普通だ」として扱っていくことが重要だと思います。


当然、いくつかの制度上の工夫は必要です。

例えば、65歳以上の高齢者には安楽死するための制度を整えて、死への恐怖を和らげるとか。

年金受給年齢の終わりを決めて、それより前に亡くなった場合には、残金が遺族に支払われるであるとか。

そもそも、年金制度なんて収入は限定的なのに、支出が無限大なのが制度設計上の間違いなわけですよ。


いかがでしょうか?

荒唐無稽だと笑うでしょうか?

極悪非道だとののしるでしょうか?

それでも高齢化問題は解決しません。

私は高齢化社会に対する具体的な解決策の一例を提示しただけです。

400年前の戦国の世では、日本人の寿命は50年と言われていました。

そもそも70過ぎまで生きるはずだ、生きるべきだ、という固定観念が健全な社会構造を取り戻すきっかけを見えなくしているのです。

一度、本気でこの「寿命の定義」について国会で議論してほしいものです。麻生さんを筆頭に。