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育児休暇の取得 奨励し過ぎは逆効果じゃない?

昨日話題になっていたこちらのニュース。

消費者庁の育休で昇給&昇進に反対48% 「独身どうすんだよ」 | 瞬刊!リサーチNEWS


少子化担当大臣として何かやりたい!という気持ちが先走ってしまったのか、あまりうまい策とは思えないです。


子どもを育てる家庭を応援するために、育休が取りやすい環境を作っていくことは悪いことではありませんが。

が、記事中でも批判されている通り、「育休取ったらプラス評価」はやりすぎです。

そもそも、育休をどれだけ取得したかと、仕事の成果は関係ないはずです。

なので、それにより人事評価が変わるというのがおかしい。プラスだろうがマイナスだろうが。

さらに、育休は当然結婚して子供がいる人にしかその権利がありませんので、独身者から見ると不公平に映ります。

ましてや、子どもが欲しくてもできない家庭もあるわけで、そういった人たちからするとなんともやりきれない気持ちになるのではないでしょうか。

気持ちはわかりますが、ここまで極端に振り切ってしまうと、むしろ育休取得者とそれ以外の人たちの対立のようなものが組織内で生まれ、人事評価以外の部分でむしろ育児休暇を取得しづらい空気が生まれるのではないかと懸念しています。


が、もちろん目指している方向としては、男性でも育児休暇を取得しやすい環境を作って、母親の負担を減らしたり、もっと父親が初期段階から育児に参画することによるコミットの強化、といったところだと思いますので悪いことではありません。

しかしながら、あくまで育児休暇は権利ですので、取得したところでプラスにもマイナスにもならないような存在が適当ではないかと思います。

また、無理をして男性の育児休暇取得率を上げるのもどうなのかな?とも個人的には思います。

うちの会社なんかでは最近育児休暇を取得する男性が何人かおり、会社内で不利益を受けているようにも見えませんが、それを見ても自分が取得したいとはそれほど思わないです。

なんせ収入がガタッと減ってしまいますからね。
子どもの成長を間近で見守れるのはうれしいですが、ちょっと家庭に対する直接的なデメリットが大きすぎて踏み切れない、といったところです。

このあたりは極めて個人的な感覚に過ぎませんが。


それよりは、女性側の育児休暇に付随する問題を解決したほうがやっぱり少子化にはまだ効くのではないかと思いますね。

メジャーなところでは待機児童問題。育児休暇後に復帰しようと思ってもできないケースも多いらしいじゃないですか。

また、出産間近のうちの家庭で話される話題としては勤務地の問題も出てきます。

出産前と違って、保育園の送り迎えなども加味すると今までの就労環境では厳しい、という面も出てくると思います。

とはいえ、育児休暇後すぐだと基本的には元の職場に復帰するのが前提となっていますし、育休明けの時短勤務前提の女性を積極的に雇っていく企業も少ないのが現実ではないかと思います。

このあたりに風穴を開けることができれば、育休周りの少子化に対する問題は多少改善されるのではないでしょうか?