少子高齢化の現実 日本対フランス
少子高齢化をテーマに勉強を始めようと思った次の日にこんな記事を見かけました。これは天啓か。
少子化はどれだけヤバいのか、数字でつかもう(駒崎弘樹) - BLOGOS(ブロゴス)
上記文章の要旨をまとめると以下のような感じです。
- 出生率が現状のままだと2200年には日本の人口は1/10程度に
- 2055年には日本の人口の4割が高齢者に
- 少子化は日本だけの問題ではないが改善している国もある
- 日本は先進国の中でも子供関連の社会保障予算が少ない
- アジア諸国でも出生率は下がっているので先陣切って改善しよう
はっきり言って「少子高齢化」に何の知識もない自分にとってはこういうファクトのまとまった記事は助かります。感謝です。
それはさておき、上記の記事にはちょっと気になる点もあるのでその辺を軽く突っ込み。
まずはネタから。
現在の合計特殊出生率(TFR)が1.39ですが、だいたい今のままの現実的なライン(1.35)で考えたのが、青い線です。2200年には人口約1200万人と、今の10分の1になります。2013年現在の東京都民人口程度です。
2200年とかいきなり言われても正直困る。
筆者としてはおそらくインパクトのある「1/10」という数字を導き出したかったのかもしれませんが。(それともデータ作成元かな?)
2200年なんて23世紀の幕開けですよ。
22世紀に開発された猫型ロボットがいよいよ旧式として廃版になりそうなくらい未来ですよ。
ちょっとこれは煽りすぎじゃないかなーと思います。
続いて真面目な話。
ご覧下さい、お金の投入量を。少子化だっつってんのに、諸外国に比べて少なすぎる予算。
高齢者と家族(こども)の社会保障給付費の差は11対1。先進国の中では最悪レベルの高齢者偏重です。
例えば、出生率が改善してきているという噂のフランスと比較してみると、対GDP比で日本対フランスがおよそ1:3.7のようです。
さらに、社会保障給付における高齢者予算と家族子供予算の比率は日本が11:1なのに対し、フランスは3.7:1。
たしかにこれは結構な格差ですね。
この予算の差をそのまま「高齢者と子供を大事にする気持ち」とでも置き換えてみると、日本の高齢者はフランスの高齢者のおよそ10倍くらい大事にされているということになりますね。適当ですが。
ここまで差があるのもすごい。
フランスだって先進国なんだから少子高齢化の問題は抱えているでしょうに。
逆に日本の高齢者に対する給付は1/10くらいにしても、フランスの例からすると何とかなるということでしょうか?
また、フランスはなぜ高齢者に対する給付をこれほど抑えることができているのでしょうか?
そのあたりの根本を押さえて参考にしていくことで、日本の少子高齢化問題を解決するカギが見つかるかもしれませんね。
その辺の調査はまた今度にするとして、今日はこの辺で。