面白きこともなき世を考えて

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消えゆく専業主婦をあえて選択できる自由がほしい

こんな記事を読みました。

専業主婦「パンがなければ男を食べればいいのに」 - デマこいてんじゃねえ!

専業主婦というのは高度経済成長期のような時代の過渡期が生み出した特殊な労働形態なので、今後は消えていくのが当たり前だし、みんなきちんと適応していきましょうね、という趣旨。(はしょりすぎ)

それはそれとして理解はできているつもりなんだけど、あと2か月足らずで父親になる男の目線で一言。


子どもという存在を我が事として自覚できるようになり、子育て、保育、主婦などということをより具体的に考えるようになった。

そうなったときに、最近自分が感じるのは、

「奥さんには専業主婦をしてほしいなあ」

ということ。

もちろん、人により千差万別の単なる感覚だが、私はそう感じた。


元々は、どちらかというと世帯収入向上のために、奥さんにも働いてほしい派の急先鋒でした。

が、自分に子供ができてみて、もうすぐ生まれるとなると意見が180度変わってしまいました。

なぜそんなことを考えるようになったかというと、時短勤務+保育園という労働、育児形態が極めて非効率に感じるんですよね。

会社により制度の違いはあるでしょうが、自分の奥さんの会社ではやはり時短勤務は通常勤務と比べてずいぶん収入が下がります。

なのに、通勤時間といったような会社で働く上での固定費はあんまり変わることなくかかってきます。
(うちの場合は、時短への変更により、ラッシュ時に通う必要性が上がるのでむしろコスト高)

しかも、当然ですが保育園には費用がかかる。けっこうな額。

通常勤務の時代に比べて、収入が減りつつ、コストが上がるとなると、実はそんなに利益が出ないんじゃないかなあと感じてしまうのです。

もちろん、保育のプロである保育園に預けること自体にもメリットはあるかもしれませんが、逆に保育園はどこまでいっても保育士。親ではありません。

通常レベルの保育はいいとして、なにか事故などトラブルがあったときの責任は結局は自分たちで負うことになります。


このあたりを考えても、奥さんには育児に専念させてあげたいなあ、と思うわけです。


もちろん、これは単なる私が育児に比重を置いた考え方をしているからで、みんなが同じように感じるとは思っていません。

反対に、家事、育児だけではつまらないので、時短でもいいので職場に復帰したいという女性側の意見がかなりあることも承知しております。なんとなく。

そこは選択の問題なので、どちらかに国を統一しろ、というつもりはありませんが、もう少しどちらか好きな方を選択できるような世の中にしていきたいなと思うのです。

現状では、旦那の稼ぎの少ない世帯は、好むと好まざるとに関わらず、職場に復帰せざるを得ません。

反対に、仕事を再開したくても、待機児童が多くて保育園に入れることができないと職場復帰はままなりません。

現状がそんな時代なのは仕方がないとしても、もう少し育児に対するスタンスを選択できる余地が増えてもいいと思います。


よく語られる専業主婦不要論みたいなのの根拠は、だいたいが国の経済とか財政的な側面から語られることが多く、「高齢化で労働力不足だから専業主婦なんて非生産的なポジションは許されん。働け。」といった風合いを醸し出しております。

これはこれでまっすぐな意見だと思うのですが、よくある若者搾取論の一つにも見えてしまいます。

私がこの国の独裁者だったら、主婦に専業か兼業かを選んでもらう自由を与え、お年寄りの方々にも、自ら働くか、早めに他界するかの選択を迫りたいところです。暴論なのは百も承知ですが。

財政的な側面から、今までのツケを若い夫婦やその子どもたちに払わせるのではなく、育児を次代の担い手を教育する重要な仕事と位置付け、そこにリソースを投下していってほしいと思います。


そんなことを書いていたら、以下のニュースを発見。

政府、幼児教育無償化目指す 与党と協議会 - 47NEWS(よんななニュース)

きっとすぐには実現できないだろうけど、なんとか進めてほしいと思う所存。

次の世代のために。